E-キッチン倶楽部
電化厨房の基礎知識
スチコン&新調理システム達人講座
機器紹介・メーカー案内
電化厨房採用事例紹介
電化厨房ライブラリー
トピックス&コミュニケーション
業務用電化厨房契約のご案内
友の会入会案内
リンク集
トップページ

学校給食セミナー



宮野鼻  だんだん時間が迫ってまいりましたけど、田中さん、今回のご経験をもとに所沢市では、来年以降ご計画の施設もオール電化でいこうとお考えになっているようなことも伺っております。そこで今回のご経験を通されて、多少苦言も含めて、こういうところをもっと突き詰めていく必要があるとか、これからどうしようかと考えていらっしゃる方にこの点をよく留意して取り組むべきではないか、などアドバイスをいただけたらと思うのですが。
田中  アドバイスになるかわからないのですが、私の考えですと最近の学校給食の調理場の建設に求められているものは、阿部先生もおっしゃっておられたようにやはり学校給食の衛生管理のマニュアルに沿ったものでなければならないと思います。そしてより安全な給食を提供する施設でなければならないと思います。また、作業環境の改善も大切です。以前のように、重い長靴とゴムの前掛けをかけて高温多湿の調理場の中で汗をかきながらやっていた調理が軽快な調理作業に変わるということ。さらに、経営の効率化。人件費を削減できて、ランニングコストも軽減できるような調理場というのがこれから求められる調理場ではないかと思います。その他に学校給食で今求められているものはやはり子供達にいかに食に関する指導をしていくか、子供達が生涯に渡って健康な身体を作っていくために私達栄養士がいかに手助けできるかということではないかと思うのですが、先程から言っているようなスチームコンベクションオーブンなどはきめ細やかな調理作業もできますし、バイキング給食ですとかいろいろな給食に対して幅広く使用していける機器ではないかと考えています。そういうことを考えていくとやはりこのオール電化厨房というのは検討に値する一つの要因ではないかと思います。しかし、まだオール電化厨房はイニシャルコストの面において高いということ、それから大きな受電設備が必要であることで私どもが今回建設しました「三ヶ島小学校」を考えますと、ガスの厨房と比較して1割以上高い建築費用をかけているということがあります。ぜひこのオール電化厨房の調理場が良いのならば、今日も調理機器メーカーさんなどもいらしていると思いますが、ぜひガスと同じように普及をしていただいて、できるだけガスと同じように使える形をとっていただければもっともっとオール電化の施設も増えていくでしょうし、より良い給食になっていくのではと私は考えております。
宮野鼻  ありがとうございます。一番痛いところを突かれたような気がしますけれども、千葉さん、2つの施設を手がけられていろいろ感じられたことを総合していただいてこれからご計画の方にアドバイスしていただけますか。
千葉  やはり今もお話がありましたが、初めて中学校給食を手がけるということで、学校からのいろいろな批判とか、ボイコットされる部分がたくさんありまして、その中で話し合っているうちに、基本的には安心でおいしい給食を出さなければいけないなとあらためて考えました。そしてそのおいしい給食に関しても、例えばこの間お月見の時に中学生だったのですが、地元の枝豆と手作りの団子をだしたら、学校の連絡表で、「季節感があってとても良い」「ある学級ではすすきをとってきて教室に飾って食べたクラスもあります」という声が寄せられていて私はホッとしたのです。その時調理師さん達にお話したのですが、やはり私達は毎日見えないところで調理をしているので一生懸命おいしいものを出さなければいけない。まずそこからだ。安全は確かに大事だけれども、おいしいものを出そう。その時にメニューを考える者として乏しい財政の中ではあるけれど、何とか今回も余分な機器を付けたいなと密かに自分なりに考えて回転釜を1個多く付けたのです。その結果やはり機器を多く入れるということは、メニューの多様化につながったということを感じました。ソースひとつ作るのもローレンジで作るよりは回転釜だと食数も多いので、調理師さん達も「使いやすかったな」と言っていました。たった1個増やした回転釜によってその日のメニューで使い分けができたということで、先程も阿部先生が言われたように、万が一につながるような施設でないといけないと思います。ぜひこれからお考えのところはもったいないと思わないで機器を余分に獲得してください。
戻る 次へ 次へ


| お問い合わせはこちらから |
(SSLに対応したブラウザが必要です)

SSLに非対応のブラウザをお使いの方は こちら からどうぞ。