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電化厨房ライブラリー > 厨房機器から発生する負荷
実際に、レンジ、フライヤーを使った一つの例として焼き飯、トンカツ調理の場合を示したいと思います。(図10参照)

黄色い部分が電力およびガスの消費量です。そしてピンクの部分が潜熱の発生です。顕熱は黒い線です。ですからトータル発生負荷量としては青い数値です。これが実際の焼き飯をした時で、3回行なっています。1回目の調理では周りを温めるために余分な熱を使っていますが、だいたいこのようなパターンで仕上げられています。ガスの方も3回行なっていますが、潜熱分としてはごらんのような数値です。顕熱は周辺への影響として現れてきますが、このような大きな数値が出ています。続いてフライヤーの場合です。(図11参照)

フライヤーで3回トンカツを調理しました。最初に180℃まで油を昇温して、トンカツの投入をしているわけです。入れた時点で160℃くらいまで温度低下が生じ、また180℃に戻って、またトンカツを入れると温度が下がるというようなパターンになります。同じようにガスについてもこのような上昇のもとに、トンカツを入れると温度が下がり、また上がっていくということを3度繰り返しています。これを見て分かることは、全熱量ではガスの方の値が若干大きくなっています。実際の潜熱、水蒸気量としてはこのピンクの部分のように上がってくるわけです。それに対してIHの方も同じような傾向になりますが、水蒸気の出方は、IHの方が大きなピークを示し、次に急速に落ちるというような傾向があります。
ガスの場合は、IHほどの急速な水蒸気量、すなわち潜熱発生の低下は見られず、少し値として高いところを維持しながら落ちていくというような傾向を示します。その辺でトンカツの揚がり方においても、IHの場合はだいぶ食材内に水蒸気分が蓄えられているのではないかという推測をしていますが、油温の低下の仕方がかなり関係しているものと考えています。結局、油温が180℃から食材投入によって降下した後に、どのような形でまた上がっていくのかというあたりの微妙な温度の違いというのも、料理の仕上がり方に影響を及ぼしているのかも知れません。この辺は十分に解明していませんが、パターン的にみるとそのような状況を呈しています。それぞれの模擬調理と実調理との比較をしてみますと、色付けをしているのが模擬調理のお湯沸し実験の数値です。(図12参照)

IHレンジですとかなり高い潜熱量が出てきます。ところがガスですと少ない潜熱量です。一方顕熱は、ガスの方は大きな値になっています。次に、焼き飯調理でどの程度のところで発生しているのかプロットした数値をご覧ください。1分ごとの発生負荷の頻度を、トータルを100%としてそのうちの95%値と最大値がここに示されます。50%値は調理をしている間のだいたいの平均的な値として見ることができます。このように見ると、この50%値というのは、先ほどの調理帯1から調理帯2の間に位置します。ということは、調理帯1は60℃から80℃、調理帯2は80℃から95℃ですので、実調理ではたかだかそのくらいの温度帯で発生してくる負荷としてみた方がよいということになります。一方ガスも同じようなことになります。ガスとIHは容量的には大きな違いがあります。IHの容量は小さいものですが、仕事量としては同じ程度の機種を選定しているので、潜熱発生として見るなら、実調理にしてもこの辺りのところで料理しているわけです。実際のお湯沸かしでは負荷として過大に見積もっていることになります。フライヤーはトンカツを揚げたときの場合です。油温を180℃に上げたときのIHの場合、潜熱としては非常に低い数値です。ガスにおいても同じになります。ところが実際にトンカツを揚げたときの潜熱の発生は、ガスの場合は負荷50%値と最大値とはそれほど大きな幅を持ちません。ところがIHの方ですと50%値の負荷のところと最大値はかなり多きな差があります。IHフライヤーで揚げた場合の潜熱の発生では、最初にピークとして上がり、急速に下がります。ですから平均的な50%値から見るとガスもそんなに大きな差はありません。ところがピークの出方がこのように違ってくるということは、IHの場合においては瞬時に水蒸気が出て、あとは食材中にこもるということです。しかしガスの場合はじわじわと後から出てきます。ですから最大値はそんなに大きくなくて、時間的経過を持ちながら水蒸気が出て、フライが揚がるというような状況になります。今日は栄養士の先生がいらっしゃっているので、後ほどご意見をいただいてもよろしいかと思っています。測定値から見ますと、調理のされ方の微妙な違いが判断できます。それから顕熱において、やはりガスの方は周辺に対する熱的影響は幾分大きいと言えます。今申し上げたのは負荷に対する内容です。
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